Netflixで映画「ヤクザと家族 The Family」と視聴しました。
予告編はこんな感じ
主演:綾野剛
監督:藤井道人
ざっくりとした内容は1999年、2005年、2019年の3つの時代を舞台に、ヤクザとして生きた男山本賢治(綾野剛)の姿を通して、現代日本の姿を見つめるヒューマンドラマです。
主要な登場人物
山本賢治:綾野剛
主人公、父を亡くした後、芝咲組に拾われヤクザとなる。
柴咲博:舘ひろし
柴咲組組長。
工藤由香:尾野真千子
柴咲組が管理するクラブに勤務するホステス。山本賢治と恋仲になる。
中村努:北村有起哉
柴咲組補佐、その後若頭。
細野竜太:市原隼人
山本と昔からつるんでいた、山本と一緒にヤクザになり山本の舎弟となる。
組から抜け、真っ当に暮らそうとする。
大原幸平:二ノ宮隆太郎
山本と昔からつるんでいた、山本と一緒にヤクザになり山本の舎弟となる。
木村愛子:寺島しのぶ
韓国食堂を切り盛りする。亡くなった夫は柴咲組の頭。
木村翼:磯村勇斗
木村愛子の息子。2019年での登場時は半グレとして街を仕切る。
加藤雅敏:豊原功補
柴咲組と対立する侠葉会の会長。
川山礼二:駿河太郎
柴咲組と対立する侠葉会の若頭。
ざっくりとしたあらすじ
1999年
父親を覚せい剤で亡くし、身寄りもなく荒んだ生活を送っていた山本賢治(綾野剛)は、父親に覚せい剤を売っていたヤクザを偶然見かけて襲う。
賢治は現金だけ奪い、ブツは海に捨ててしまう。その金で、地元の飲食店で焼き肉を食べていると、偶然、ヤクザである柴咲組が飲食に訪れる。そこに、偶然中国マフィアが柴咲組を襲撃にやってきて、賢治ら3人はヤクザの組長・柴咲博を襲撃から救い組長から名刺をもらう。
覚せい剤を売っていたヤクザを襲ったことがきっかけで侠葉会というヤクザに拉致され、ボッコボコにされる。がポケットに入っていた柴咲の名刺がきっかけで、命は助かる。
助けてもらった柴咲は、今まで孤独だった山本と父と子になる契約を交わす。そして山本はヤクザの世界への扉を開いたと同時に、初めて家族を手に入れることになる。
2005年
柴咲組の若頭補佐となった賢治は、ヤクザとして男を上げた。街を歩いていると挨拶をされ、一目置かれている感じでそれが伝わってくる。
侠葉会のシマが行政の介入により縮小しつつあるころ、以前ひと悶着あった川山の宣戦布告とも取れる因縁に対しても対等に渡り合えているようだった。
柴咲組が管理するクラブに勤務するホステス、由香とも親しくなり互いに好意を持ち始め、一般的な言葉でいう家族になろうかとしていた。
しかし、ヤクザの世界は決して甘くなく、賢治は様々な出会いと別れを経験する。
そして、賢治は柴咲組の組員として家族として、組織と家族を守るために、ある決断をする。
2019年
山本が出所を迎えると社会は変わり果てていた。ヤクザを取り締まる警察の動きが厳しさを増す中、山本は組の未来を模索する。そして、組長の助言もあり山本は柴咲組を引退し、新たな人生を歩み始める。
しかし、元暴5年条項(5年ルール)や一般人からの眼差しが気になり、なかなか社会に溶け込めないでいた。
元暴力団といことで、就職もまともにできない、家や携帯電話の契約もまともにさせてくれない。旧友や由香に会うことで社会的に傷つけてしまう。その折、韓国食堂の店主愛子の息子翼が、翼の父を殺した犯人が分かったと教えてくれる。
賢治は翼の代わりに敵討ちに行く。
やり切った感と自暴自棄で途方に暮れるなか、ラストが訪れる。
感想
この映画は、ヤクザという生き方を選んだ男の姿を通して、現代日本の家族のあり方を問う作品です。山本は、柴咲組として、組織と家族を守るために、常に命を懸けて戦ってきました。
しかし、時代の変化と共に、ヤクザの世界は大きく変わりました。山本は、そんな時代に生きるヤクザとして、生き方を模索し、新たな人生を歩み始めようともがくのです。
この映画は、綾野剛の熱演が光る作品。山本の荒々しい男気と、自暴自棄になり暴走する性格、家族への愛情を繊細に表現し魅了してくれました。また、舘ひろし、尾野真千子、駿河太郎、北村有起哉ら、豪華俳優陣の共演も見どころの一つ。
チョット言わせて
オープニング
開始から20分過ぎたころ、親子血縁盃を交わす(ヤクザと家族になる)シーンでキャスト&スタッフ紹介。舘ひろし「これで家族だな」綾野剛「親分、よろしくお願いします」から綾野剛ドアップでタイトルドンッ!『ヤクザと家族 The Family』が出るんだ。
このタイトル、『ヤクザと家族 The Family』には複数の意味があると思う。
・ヤクザと家族になりました。
・ヤクザとその家族。またはその他家族の話
・賢治のヤクザの話と家族についての話
など
映像としては全体的な映像の質感が良かった、藤井道人さんの監督感が出ていた。
映画で言うと「ヴィレッジ」でも「最後まで行く」でも「新聞記者」でも全体的に暗い雰囲気の映像が特徴的で、でも暗くはなりすぎず絶妙な暗さで不安や恐怖を悪さを演出しているなと思った。
中盤の襲撃のシーン
中盤の車への銃撃は、車が停車した際に行うものと思っていたが、まさか倉庫街を走行中に、後ろから来たバイクが横付けして、銃撃し走り去るとは・・・。
車ならブレーキ踏んだりハンドル操作で銃撃が失敗するリスクの方が高いと思うのだが。映像の迫力を追求したのだろうか。
その後、賢治が足を引きずりながら軽く追走。その後車に戻って、舎弟の死を確認。
このシーン3分くらいあるのだが、組長何してるんや!
無傷のあんた車から降りて、車の横に突っ立っとるだけやん!舘ひろしの無駄遣いだ!せめて何か喋らせろ!そこがめっちゃ気になった。
元暴5年条項(5年ルール)
元暴5年条項(5年ルール)については考えさせられるものがあった。5年は携帯も家も契約するのが難しかったり、仕事に就けないってのはキツイなと。
映画内でも今まで薬に手を出さなかった柴咲組も薬に手を出してしまったし。警察にとっては暴力団が犯罪を犯してくれると、排除できるから好都合なのだろうけれど。
とはいえ、元暴力団が身近にいたら怖いだろうし、トラブルがあっても穏便には解決しないだろうなと偏見を持ってみてしまう・・・。いい人もいるんだろうけどね。
綾野剛&駿河太郎は共演が多いので、そこもまた楽しみではあった。