映画「見えない目撃者」をネットフリックスで視聴したので、備忘録を残しておく。
ちなみに原作は未視聴。
作品情報
2011年の韓国映画『ブラインド』をリメイクした本作品は2019年に公開され、監督は『重力ピエロ』『リトル・フォレスト』を手掛けた森淳一監督。主演は本作品以後にはなるんやけど『泣く子はいねぇが』『ハケンアニメ!』の吉岡里帆さん。
個人的に吉岡里帆さんの演技が好みではあるんやけど、世間が認める代表作ってない印象なのが悔しい。『ハケンアニメ!』面白いから是非見て!
この作品でも、Netflix作品『忍びの家』でも『ハケンアニメ!』でもそうなんやけど、地味目で仕事熱心な女子を演じるのがうまいというか似合うというか、もうすごいと思う。(・・・語彙力・・・。)本人は顔も綺麗でキラキラしてそうなのに、それを抑えてるのがもう素晴ら。世の中はどん狐に何度癒されたか。
あらすじ
浜中なつみは警察学校卒業式の日に弟を乗せて運転中、弟が落としたアクセサリーを拾おうと一瞬脇見をしてしまった。その結果、交通事故を起こして弟を失い、なつみもその事故で視力を失ってしまった。現在、警察官は依願退職をして音声の文字起こしの仕事をしながら弟を失った後遺症から、精神病院に通院しつつ、母と盲導犬と一緒に暮らしている。
ある日、母と弟の墓参りで喧嘩してしまった帰り道、スケボーに乗った少年を避けた際に接触事故を起こした現場に遭遇する。当該車両から助けを求める少女の声に気づいたなつみは、警察に証言する。
しかし、運転者の顔などが見えないことや精神病院に通院している事、スケボーの少年の後部座席には誰もいなかったとの証言などによって、情報や信憑性が乏しく相手にされなかったことから、独自に視力以外の感覚を研ぎ澄ませ、家出少女誘拐事件を追う。
予告はこんな感じ。
キャスト
浜中なつめ:吉岡里帆
盲目ながら警察学校時代に培った能力で犯人を追う。
国崎春馬:高杉 真宙
スケボーに打ち込む将来を考えていない高校生。正義感が強くなつめと一緒に犯人を追う、犯人の目撃者。
吉野直樹:大倉孝二
長者町警察署捜査一課で最初はなつめの言い分を聞かず、事件だと取り合わなかったが、なつめの能力の高さを知り、少女誘拐事件の捜査に乗り出す。
木村友一:田口トモロヲ
長者町警察署捜査一課の定年間近の刑事。なつめを信じ捜査に乗りだす。
浜中満代:松田美由紀
なつめの母。なつめが事件の捜査をすることに猛反対をした。
日下部翔:浅香航大
長者町警察署生活安全課少年係所属の刑事。署内の補導表探しを手伝う。
平山隆:國村隼
定年退職した元刑事。15年前に起きた同様の連続誘拐殺人事件を担当していた。少女誘拐事件の真犯人を暴く重大な情報を提供する。
横山司:渡辺大知
名簿屋。誘拐された可能性のある少女の身元解明のヒントを提供する。
感想(ネタバレあり)
全体的に
冒頭のオープニングクレジットと共に警察学校でのなつめの訓練映像が流れるが、拳銃訓練や逮捕術訓練、捜査訓練などのシーンの後、卒業生代表として答辞を述べていることからなつめが優秀な成績で人物であることが分かるシーンここでなつめの説明が出来たと思う。
前半1時間ぐらいは、手がかり集めで名簿屋とか風俗店で誘拐された子を探すのが良かった。特に名簿屋のヒントはデカかったと思う。
後半1時間からは犯人の証拠がどんどん出てきて、前半パートの手がかり集めや推理がつながっていった感じ。追っていたはずの犯人から追われる側になった2人の恐怖が伝わってきて、良かった。
僕にとっては軸となる3人吉岡里帆さんと高杉真宙さん、犯人が特に良かった。
テンポも良いので退屈せずに見れると思う。
都合よく粗大ごみおいてあるかよ
映画なんてご都合主義がほとんど。いかに自然な流れで、都合がよいシーンを作るかにかかっていると思う。ということで途中、春馬が犯人に車で襲われるシーンがあるのだが、まずは車でスケボーの春馬を追突。その後、エアコンとか洗濯機とか冷蔵庫が結構な量捨ててある陰に隠れる。不法投棄なのかな?
家電リサイクル法なめんなよ。不法投棄も取り締まれ。
犯人は家電の壁に車で突っ込んで春馬を脅かして、止めは刺さない。その後の展開から考えると、あえて逃がしたとは思う。車の近くを通っても逃げる時間を与えていたし。
窓ガラスでもなんでもぶち破って出りゃあいい。
拉致されていた女の子(レイ)が監禁部屋の外に出ることがあるんやけど、わざわざ玄関ドアから脱出しようとしてんのよ。当然、鍵がかかっててあえなく捕獲・・・。
ってシーンがあったのよ。窓ぶち破れば良くない?
パニックだからそこまで考えが至らなんだろうけれど。
これは「ドントブリーズ」を視聴していた時にも思ったんやけど、皆さん育ちがよろしいようで、外に出るなら玄関ドアからって考えらしい。
ゲーム「Friday The 13th」のゲーム実況を観ていた身からすると、窓から飛び出すのは常套手段。ゲーム実況はレトルト、キヨ、ガッチマン、牛沢さんの実況が面白いのでおすすめ。
ということで、動画を置いておく
ゲームはもちろん、映画も面白いのでおすすめ。映画を観るとゲームの理解度が上がると思う。
犯人はどうやって移動したん?
地下鉄で逃げるシーンがあるんだけど
横浜の地下鉄は車より遅いん?駅が近いん?犯人はなつめを追って駅の改札で取り逃がした後、車に戻って車を運転して隣駅まで行って、駅構内で待ち伏せ。ワープでもしたん?
そんなん出来んやん普通。犯人も何故なつめの降りる駅わかったん?GPSでも付けられてるん?
ってか春馬君もエレベーターに誘導するなよ。密室やぞ。おかげでパルが・・・。
犯人の詰めが甘い
監禁場所の廃屋になつみと春馬が侵入して女の子(明日香)を助けた際に、犯人と揉み合いになるシーンがある。そこで、春馬君は刺されてしまうんだけど、止めを刺せたのに刺さなかったのよね。
その後、レイを探して浴室で犯人に暴行されるのだけれど、その時も止めをさせる時に刺さない。
「たくさん死体が見たかった、そのために警察になった」という割に、殺さない。
恐らく、浴室に無数のカメラがあったことと、初めて死体を見たのがカメラ越しだったこともあり、出来る限りカメラが回っている所で殺したかったのかと思う。
『ドラゴン・タトゥーの女』のマルティンみたいだね。
せめて行動不能にさせようよ。警官には容赦ないのにね。
ゲットしたアイテムはすべて使う
「ティアベル」「防犯スプレー」「拳銃」などゲットしたアイテムが伏線の様に画面に映り込むので、親切。
もれなく使っていきます。
なぜ犯人が近距離武器しか持っていないと決めつけるのか
犯人と最期の対決シーンでなつめがトラップを仕掛ける。
結果としては銃を構えて、床に弟の形見のティアベルを置く → 犯人は靴音が鳴らないように靴を脱いでなつめに近づく → 犯人がティアベルを蹴とばして音が鳴る → なつめ発砲 → 犯人死亡。
なのだけれど、犯人も銃を持っていたらとか、もしティアベルを蹴飛ばさなかったらとか、考えなかったのか?作戦が一か八か過ぎて・・・。( ゚Д゚)ハァ?そうですかって思ってしまったよ。
犯人も銃を持ってる可能性あるからね?
警察が無能
映画に出てくる警察って大抵無能だったりする。犯人取り逃したり、
今回も例に漏れないわけで・・・。
好きなシーンは犯人の車両をNシステムを駆使して探しているが、見つからない際に「どこだっ!どこにいるっ!」とホワイトボードを叩くシーン。
苛立っても犯人の車両は見つからないでしょうに。個人的に無能っぽさが際立つので好き。
なつめの証言を信じない
なつめが視覚にハンデがあり、精神病院に通っているからとまともに取り合わない警察。
犯人の可能性が高い人物にお前が犯人なんだろと言う
犯人の可能性が高い人物の車両を発見した際に、犯人と対峙して説き伏せようとする。
かと思えば胸倉をつかんで、「二人はどこにいる」「これ以上犠牲者を出すな、居場所を教えろ!」と言う。「トランクにいます。」という言葉を信じ、犯人に背を向け隙だらけの腹をめった刺しにされ絶命。
浅はかすぎる。
応援が来るのを待たずに一人で突撃する
「別命があるまで周囲警戒し待機せよ」指示を無視して「警察官が正義の味方だってことを見せてやるよ」と廃屋に単身突撃。
犯人に拳銃で腕に1発くらわすものの、左手で首を抑えられ、右手の剣鉈を両手で制しようとしますが力負け。切れ味がすごすぎる剣鉈で頭を割られ絶命。
浅はかすぎる。
応援に来るのが遅い
救出したレイさんが救急車に乗せられるのが、夜も明けて辺りが明るくなってからだった。
警察も救急車も遅すぎないか。こんなもんなん?
応援要請してから映画内時間で20分弱ぐらい経つんやけど。全然来ない。
締め
犯人は移動速度も筋力もハンパネェでした!
以上、『見えない目撃者』でした!